斜塔で有名なピサはアルノ河口に発展した街である。真っ平らな水田(米作)の中に忽然と街が出現するのには驚かされる(画像1)。その街の北西端のカンポサント(聖なる野)に、聖堂、礼拝堂、斜塔、
僧院が芝生の中に美しく配置されている。斜塔があまりにも有名であるが、小列柱を表面に配置した独特の表現はドゥオモの正面にも用いられ、
ピサ
ロマネスク様式とも呼ばれる。石工の技術の高さを証明するもので、後にジュンタ、アンドレア、
ジョバンニ・ピサーノといった有名な石像彫刻家(ピサ派)がルネサンス期にかけて活躍する素地が育まれた。
最北端の城壁に沿って建てられた墓所(現在は美術館)は、広い芝生の中で上に延びる他の三つの建物(大聖堂、洗礼堂、斜塔)と対比して、平屋の長い水平線が鮮烈な印象を与えてくれる。
■画像は35年以上も前のもので現状とは大きく異なっている場合もあります。