ジャイプルと同じ頃の16世紀に、ムガル帝国の攻撃を受けてチットールガルを追われたメワールの王ウダイ・スィンは
グジャラート州との境ウダイプルに、川をせきとめ、ピチョラー湖やファテー・サーガル湖などの人造湖を築き、新しい街を作った。
ウダイプルには、もうひとつの別名がある。「ハート・オブ・メワール」。ウダイプルの王は、マハーラーナ(武王)と呼ばれ、ムガル帝国や大英帝国の版図内での地方王にすぎなかったほかのマハーラージャ(藩王)と異なり、ウダイプルはインド共和国発足まで、その独立を守り通した。マハーラーナと称するのは、独自の力と文化をもつ証しなのである。
「湖の町」ウダイプルは、その別名にふさわしい美しさと安らぎのある街である。
ウダイプル北の郊外20qにあるエクリンジは、シバを中心にヒンヅーの神々を祭る寺院が並ぶ寒村である。その名前の日本的な響きにつられて、土煙のなか、窓ガラスがない乗り合いバスに揺られて訪れたが、いってみるだけの価値はあった。15Cに建立され、18Cになって修復された白大理石の建物は鄙にはまれな優雅さをもって佇んでいた。
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