フィレンツェの教会はルネサンス時代の諸教会のほかにも、
サヴォナローラや
アンジェリコで有名なサン・マルコ教会や、
ミケランジェロの丘の上にあるイタリア
ロマネスク様式のサンミニアート教会など枚挙にいとまがない程、沢山ある。いつ訪れても人は殆どいなくて、たまに年老いた婦人が一人跪いているのに出会うと、無宗教の私などは入ってはいけないのではないかと思ったりする。
私のお気に入りはサンミニアートである。朝早く起きた時など、そっと下宿を抜け出し、
ボボリの脇の小径をゆっくり歩いて登って行くと小1時間くらいでたどり着く。教会の前庭から見る
フィレンツェの街並みは朝日に黄金色に輝き、
アルノ川がその中央を黒く染め抜いて縦断していく。この地に開基した先人の慧眼に恐れいるばかりである。正面のファサードは緑と白の大理石のパターン張りで、この手法が
ドゥオモ、
サンタ・マリア・デラ・ノヴェッラ教会、サンタクローチェの表装に用いられ、
フィレンツェ教会の特色にもなっている。
■画像は35年以上も前のもので現状とは大きく異なっている場合もあります。